
(画像=ハッブル宇宙望遠鏡が2025年7月21日に撮影した 3I/ATLAS(画像処理:Nrco0e/提供:David Jewitt・NASA・ESA・STScI)。パブリック・ドメイン)
昨年、天文学者たちは太陽系の外から飛来した3番目の「恒星間天体」を発見し、世界を興奮させた。しかし、この「3I/ATLAS」と名付けられた謎の訪問者は、ただの彗星ではなかったのかもしれない。ハッブル宇宙望遠鏡による最新の観測で、この物体が自ら光を放っている可能性が浮上。異端の天文学者として知られるハーバード大学のアヴィ・ローブ教授は、これが「原子力を動力源とする宇宙船」であるという、衝撃的な仮説を提唱している。
彗星にしては奇妙すぎる「光」の謎
観測史上3番目となる恒星間天体「3I/ATLAS」。当初、多くの天文学者の間では、これは太陽系外からやって来た「彗星」であるという見方が有力だった。しかし、ローブ教授はこの定説に真っ向から異を唱える。
彼が注目したのは、NASAのハッブル宇宙望遠鏡が捉えた奇妙な光景だ。彗星は通常、太陽に近づくと核からガスやチリが噴出し、「コマ」と呼ばれる輝く大気と、太陽とは反対方向に伸びる「尾」を形成する。
しかし、「3I/ATLAS」は、進行方向の「前」にコマのような輝きを見せる一方で、彗星の最大の特徴であるはずの尾が全く観測されないのだ。
この不可解な現象に対し、ローブ教授は大胆な仮説を立てた。
「この謎の物体は、太陽光を反射しているのではなく、自ら光を放っているのではないか?」