また、ブタの食道に装着して胃液の逆流を感知するセンサーを搭載した実験でも、従来のチューブ方式(鼻や口から通すもの)より遥かに快適で持続的な観測が可能でした。

さらに、HIVの予防薬やRNAワクチンをMUSASに組み込むことで、最大3週間にわたり体内に保持され、薬剤はその間に数日から1週間かけて持続的に放出されました。
胃の中はpH1〜2という強酸性環境ですが、MUSASはそうした条件下でも吸着力を維持できるため、「流されない薬」を実現する可能性を持っているのです。
将来的には、MUSASを使ってホルモン活性を刺激する電気パルスを送ることで、食欲のコントロールや代謝調整といった新しい治療法にもつながると考えられています。
たとえ蔑称で有名な「コバンザメ」であっても、彼らの体には画期的な秘密が隠されていたのです。
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参考文献
MIT’s sucker fish-inspired device sticks inside your gut to deliver drugs efficiently
https://newatlas.com/medical-tech/mit-sucker-fish-bioinspired-gut-drugs/
Adhesive inspired by hitchhiking sucker fish sticks to soft surfaces underwater
https://news.mit.edu/2025/hitchhiking-sucker-fish-inspired-adhesive-sticks-soft-surfaces-underwater-0723
元論文
Mechanical underwater adhesive devices for soft substrates
https://doi.org/10.1038/s41586-025-09304-4