だが初心者の不規則な挙動が時に良い誘いとなり魚を呼ぶことがある。釣りに慣れてくると、何も頭で考えずともそれら外的要因を補正出来てしまうが故に、魚のやる気スイッチを入れきらない場合がある。
放置が正解
基本的には誘いを掛けることが釣果に繋がりやすいマダイテンヤのような釣りで、渋い中初心者の仕掛けにマダイが掛かることがある。
周りが頻繁に誘いのアクションを掛ける中、船の揺れで半分グロッキーになっていて竿を動かしていない初心者にマダイが掛かる。仕掛けを動かさないことが正解の場合だ。
ビギナーズラックで53cmバス
これは一例だが、ビギナーズラックにはそれなりに起こる理由があるはずである。この記事を書いていて私自身に起こったビギナーズラックをひとつ思い出した。当時の私はソルトの釣りにはそれなりに精通していたがバスはほぼド素人。バスロッドすら持っておらず、シーバスロッドで琵琶湖に向かった。
足場も良くアクセス良好ないかにもハイプレッシャーエリアで、9ftのシーバスロッドを振り回していたら53cmが釣れてしまった。まさにビギナーズラックであるが、これはよくよく考えたら周りがベイトロッドで誘いを重視した釣りをしている中、私だけがロングロッドで重いテキサスを竿抜けポイントまでド遠投をしていたから釣れたのであろう。
アユの友釣りは別物?
様々なプロとロケで釣りをする機会のある某大手メーカーの方が言っていた話だ。海での釣りはやはり運とタイミングが絡むから、たまにプロに釣り勝てる時があるそうだ。だが、ある釣りだけはプロにはどうやっても勝てないらしい。

その釣りとはアユの友釣りである。私は友釣りに造詣が深くない為あまり語ることはできないのだが原理は知っている。オトリ鮎を狙いのアユのテリトリーにいかにうまく誘導するか、それは運ではなく鍛錬と経験による、運の介入する余地のない技術がモノを言う世界の様だ。