曾子(そうし)は「士は以て弘毅(こうき)ならざるべからず。任重くして道遠し。仁以て己が任と為す。亦(また)重からずや。死して後已(や)む、亦遠からずや」(『論語』泰伯第八の七)、つまり「学徒たる者は度量があって、意志が強く、毅然としていなくてはならず、責任重大で道は遠い。仁道を推し進めるのが自らの責務であり、この任務は重大である。死んで初めて終わるとは、何と道程は遠いことではないか!」と言っています。我々は人道を極めるべく探求し、棺桶に入るまで学を磨き続けねばならないのです。
私が描く君子像の一条件に、上述した「私利私欲を捨て、道義を重んじる」があります。ここに、「私が考える君子の六つの条件」を改めて記し、本ブログの締めと致します――①徳性を高める/②私利私欲を捨て、道義を重んじる/③常に人を愛し、人を敬する心を持つ/④信を貫き、行動を重んじる/⑤世のため人のために大きな志を抱く/⑥世の毀誉褒貶を意に介さず、不断の努力を続ける。
編集部より:この記事は、「北尾吉孝日記」2025年8月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。