実験では、38頭の健康なネコを対象に、ヒゲの当たりやすい底深のボウルと、ヒゲ疲れが起きにくい皿状のボウルで別々にエサを与え、5分間で食べた量と摂食時間を計測。

結果、両ボウルでの食べた量と摂食時間はほぼ変わらず、食べにくさに明確な違いは見られませんでした。

それでも、追加実験で底深のボウルと皿状のボウルを同時に置いたところ、74%のネコが皿状のボウルを選んでいました。

このことから、ネコがヒゲ疲れの起きにくい方を選んだ可能性が指摘されています。

しかし、専門家は「ネコが食事を途中でやめる原因は、ヒゲ疲れ以外にも考えられるので注意が必要」と述べています。

例えば、ネコの気分や体調、住環境の変化などです。

ネコは犬ほど人とコミュニケーションを取りたがらず、体調の変化にも気づきにくいことがあります。

ただし、飼い始めからエサを残すようなら、ヒゲ疲れの可能性もあるので、病院につれていく前に、底の浅いボウルを試してみるのがいいでしょう。

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参考文献

Why Do Cats Stop Eating When The Bottom Of The Bowl Is Visible, But There’s Still Food?
https://www.scienceabc.com/nature/animals/why-do-cats-stop-eating-when-the-bottom-of-the-bowl-is-visible-but-theres-still-food.html

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。

編集者

ナゾロジー 編集部