8年間の沈黙を破ったナイフ
今回のX線検査で、当時の傷の一つが、誰もが想像するより遥かに深かったことが判明した。犯人が突き立てたナイフの刃は、肩甲骨を貫通し、胸の中で折れて体内に残ってしまっていたのだ。
奇跡としか言いようがないのは、その刃がすべての臓臓、骨、そして主要な血管をミリ単位で避けていたことだ。傷が癒える過程で、彼の体はナイフを完全に「飲み込み」、まるで存在しないかのように、彼は8年間も生活を続けていたのである。
しかし、ナイフは当然、体にとって異物だ。長い年月をかけて周囲の組織はゆっくりと壊死を始め、ついに深刻な感染症を引き起こした。それが、彼の乳首から膿が噴き出すという、奇怪な症状の正体だった。

(画像=Image bynavikomafromPixabay)
摘出成功、そして“ナイフのない人生”へ
原因が判明すれば、あとは取り出すだけだ。医師たちは肺を傷つけないよう細心の注意を払いながら、長時間にわたる手術の末、ついにナイフの摘出に成功した。
幸いにも手術は完璧に成功し、男性は2週間後には無事退院。その後の経過も良好で、彼は今、8年ぶりに“ナイフのない人生”を楽しんでいるという。
驚くべきことに、体内に巨大な異物が残されたまま気づかずに生活するケースは、決して珍しいことではないらしい。過去には、脳の中に箸が突き刺さったままだった男性や、膀胱の中にコップが入っていた女性の例も報告されている。
さて、あなたの体には、本当に“あるべきでないもの”は何も入っていないと断言できるだろうか…!?
参考:Oddee、ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。