最高の節約とは、勉強や仕事に打ち込むことだ。お金を使うより増やす活動を頑張れば出費は自然に落ち着く。

生活レベルは人生の幸福度を上げる

一般論として「生活レベルを安易に上げるな」と言われる理由は「身の丈に合わない、承認欲求を満たすための出費」として解釈される事が多いからだろう。背伸びしてタワマンに住んだり、高級車を買って見せびらかすといったものだ。

だが本来、生活レベルとは生産性や幸福感を高める行為である。人生は与えられた寿命分しか生きられず、誰一人若返ることなど不可能なのでできるだけ若い時期にストレスの少ない、充実した時間を送ることは人生の幸福度に直結する。生活レベルを高めることはあまり否定的に考えるべきではないだろう。

たとえば筆者は騒音に敏感であるため、住居選びでは防音性能を人並み以上に重視してきた。仕事や学習の集中を阻害する騒音に悩むなら、防音室を作るのも一案だ。防音室にいる間は外界の音から解放され、集中力と生産性が劇的に向上する。これは一度作ってしまえば一生モノの資産であり、費用対効果は高い。

また、田舎に住めば住居費も安い。そのため、なるべく広い家に住むことで仕事部屋と運動部屋を分け、ジム通いにかかる時間を削減して本来かかる移動時間を仕事にあてている。

さらに、子育て期には庭付きの広い家で子どもが外遊びを日常的にできる環境を意識した。毎日、ドッジボール、サッカーやバドミントン、かくれんぼといった遊びに付き合っているが、これは子どもの身体的発達だけでなく、親子の関係性にも大きなプラスをもたらしたと実感している。

これらの固定費は一度投資すると永久にリターンを取り出し続けることができる「一回だけの支出」であり、想像するよりお金もかからない。

ストレスに耐えながら「ストレス解消の出費」という出血の伴う生活するくらいなら、思い切って自分の価値観にあう環境に投資することは大いに価値が高い「生活レベルの引き上げ」と考える。