ヒーローにおいてもただの善人として描かれるより、復讐心や嫉妬心、承認欲求にとらわれた人物の方が魅力を感じる部分はあるでしょう。
また、ヴィランがなけなしの善性を奮って、良い行いをする姿(たとえば、『スター・ウォーズ エピソード6/ ジェダイの帰還』のクライマックス)を思い浮かべてみてください。
おそらく、善人のキャラクターが同じ行為をするとき以上に感動的で、心を打たれるのではないでしょうか?
ヴィランに見出す外面と内面とのギャップゆえに、私たちは彼らを愛さずにはいられないのかもしれません。
もちろん悪役を好きになる理由は人それぞれ、今回の研究結果は唯一の答えを示しているのではなく、あくまで傾向を報告しているだけです。
人によってはそんな理由じゃない、と思うかもしれません。しかし、こうした研究報告は私たちがなぜ悪役に惹かれるのか、その理由を考える良いきっかけになるでしょう。
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参考文献
Why we all secretly love a movie villain: Humans are hardwired to see the good in baddies including Voldemort, The Joker and Ursula, study finds
https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-11562173/Humans-hardwired-good-movie-villains-new-study-finds.html
See no evil: People find good in villains
https://news.umich.edu/see-no-evil-people-find-good-in-villains/
元論文
What makes Voldemort tick? Children’s and adults’ reasoning about the nature of villains
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0010027722003468?dgcid=author