近年、異様とも言える暑さを記録している日本の夏。そのため「過去には考えられなかった」ような珍事が、その暑さによって引き起こされている。
現在X上では、飲食店の店頭で目撃された「信じられない光景」に、驚きの声が上がっているのをご存知だろうか。
■日本の夏、やはり異常だった
今回注目したいのは、Xユーザー・TOMOさんが投稿した1件のポスト。
「猛暑」とだけ綴られた投稿には、飲食店の店頭ウィンドウに飾られた「ちゃんぽん」メニューの食品サンプルが確認できる。
しかしこちらのサンプル、具材の野菜、麺、スープといったそれぞれのパーツが外れ、器が傾いている方向にどろっと「溶け出して」いるように見えた。
■「ちゃんぽんが熱中症」と驚き
「食品サンプルが溶ける」という光景は見た者に多大なる衝撃を与えており、当該のポストは瞬く間に話題に。
Xユーザーからは「そんなことある!?」「そんなに暑いのか…」「ひと目で分かる酷暑」「ちゃんぽんが熱中症に!?」「暑さでサンプルも大惨事なのか…」など、驚きの声が多数寄せられていた。
果たして、当該の食品サンプルには何が起こっているのだろうか。ことの詳細をめぐり、食品サンプル最大手メーカーの「株式会社 岩崎」に話を聞いてみることに。
その結果、多くの人々が誤解している「驚きの事実」が明らかになったのだ。
■食品サンプル、「溶けていた」ワケではなかった
当該ポストの写真を見て、岩崎の担当者は「食品サンプルが溶けてしまったワケではありません。各パーツの接着部分がとれてしまった状態と思われます」と、分析する。
確かによく見ると、全体のデザインは大きく崩れているが、パーツが溶けているような「形状変化」は見受けられない。
接着部分がとれてしまった原因については高温の可能性もあり得るが、現物を確認しているワケではないため、「高温が原因であるとは言い切れません」と、説明していた。
実際、話題の写真に写っていた食品サンプルでも、パーツが外れてしまった物はひとつだけである。この辺りは、手作りで作られた製品ゆえの「個体差」による可能性もあるとのことだ。
とは言え、高温下が食品サンプルに良くない環境であるのは確かなようで、担当者は「お店の立地にもよりますが、なるべく高温、多湿、直射日光は避けてご使用頂く方が良いです。紫外線の影響で、色褪せも起こりやすくなります」と、注意を喚起している。
また、「食品サンプルについてお困りのことがあれば、すぐに営業員が駆け付けますので、当社までご連絡頂ければと思います」という頼もしいコメントも得られた。