さらに文学的な表現を織り込んだレビューも掲載されていますが、こうなってくると作品としての完成度を意識して、読んだ人からの「いいね」やコメントなどを狙っているように見えます。
インスタグラムで自撮り写真を掲載している人と同じ「承認欲求」が執筆のモチベーションなのかもしれません。
そして、この手の散文でもう1つ気になるのが「愚妻」の登場頻度が高いことです。自分のパートナーを愚妻と呼ぶ人は最近まったく見かけませんが、昭和にタイムスリップする「食べログ文学」の世界では健在のようです。
一時期、新築マンションの広告コピーが「マンションポエム」と揶揄されたことがありましたが、それ以上に何とも言えない味わいを醸し出しているのが「食べログ文学」です。
書いている本人が掲載に満足している限り、無くなることは無いのでしょう。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年8月日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。