患者自身ができる対策として、セカンドオピニオンの活用がある。複数の医師の意見を聞くことで、特定の医師のバイアスに左右されにくくなる。また、患者の権利について知識を持ち、必要に応じて病院の相談窓口を利用することも重要だ。
現実には、見た目や社会的地位による「見えない格差」が存在している。この問題を社会全体で認識し、改善していくことが、真の意味での「国民皆保険」の実現につながるのではないだろうか。医療者の意識改革と同時に、患者側も自らの権利を主張し、公平な医療を求める声を上げていく必要があるのだろう。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)