出口里佐です。
今回は、レストランの世界展開でミシュランの星を合計15も獲得している、ヤニック・アレノシェフが手掛ける「鮨 ラビス 大阪」をご紹介します。

フォーシーズンズ大阪エントランス

鮨ラビス大阪ヤニック・アレノ、エントランス
パリ、モナコに続く三店目として、フォーシーズンズホテル大阪の37階に2024年10月誕生。ラビスとは、フランス語で“深海”を意味するそうです。ホテルのエレベーターを上がると、珊瑚礁を思わせるタイルや、無数の割り箸を組み合わせたアート「チョップスティックス」が出迎え、海の世界観に包まれます。内装はシェフの妻、ローレンス ボネル・アレノによるキュレーション。

壁には珊瑚礁を思わせるタイル

天井にはチョップスティックス(割り箸)のアート
今回選んだのは、平日限定の「バラちらしコース」(税込・サービス料込12,000円、)。まず供されるのは、フランス料理のエスプリを凝縮した三皿の“エモーション”。
アーモンドミルクのブラマンジェは、海藻由来のアガーで涼やかに固め、海藻のチュイルを添えて。

アーモンドミルクのブラマンジェ、海藻のチュイル
ムール貝のソルベ、紫蘇とトマトのヴィネグレットは、ムール貝の旨味、トマトの酸味、海ぶどうの弾ける塩気がアクセント。

ムール貝のソルベ、紫蘇とトマトのヴィネグレット
オマール海老、もずくと赤酢のブイヨンは、低温調理によるオマール海老の半生の火入れが見事で、ぷるりと柔らかな食感が際立ちます。

オマール海老、もずくと赤酢のブイヨン
続くバラちらしは、石鯛、金目鯛、マグロ、炙り太刀魚、ウニ、イクラなど、数え切れないほどの魚介が彩り豊かに盛り込まれていました。

バラちらし。
そして、後半には、ガラスの急須で注がれる、魚のブイヨン。アレノ氏が特許を持つ「エクストラクション」の技法によるセロリの香りがほんのり。セロリの香りを抽出し、魚の出汁、昆布と塩を合わせた澄んだ味わいが、バラちらしの旨味をやさしく包み込みます。

バラちらしの後半は、セロリのエクストラクション入りの、魚のブイヨンで、お茶漬け風に。