“Xデー”は195億年後―ただし、その前に…

宇宙の終焉「ビッグクランチ」はいつ起きる?科学者が描く“世界の終わり”の壮絶シナリオの画像3
(画像=画像はUnsplashのBraňoより)

 幸いなことに、この壮絶な終わりは、まだまだ遥か未来の話だ。コーネル大学のヘンリー・タイ教授らの計算によれば、宇宙の寿命は約333億年。現在の宇宙年齢が138億年なので、ビッグクランチが完了するのは今から約195億年後になるという。

 ただし、安心するのは早い。その前に私たちの太陽が寿命を迎える。今から約50億年後、太陽は燃料を使い果たし、赤色巨星となって膨張を始める。その巨大な炎は、地球を含む内側の惑星を飲み込んでしまうだろう。

 ビッグクランチが始まる遥か以前に、私たちの故郷である地球は太陽に焼き尽くされているのだ。「人類が生き延びるためには、太陽系の果てか、それ以上の場所へ移住しなければなりません。その旅の準備をする時間は、まだ数十億年残されていますがね」とタイ教授は語る。

 宇宙の終焉を心配する前に、私たちはまず自分たちの太陽からどうやって逃げるかを考えなければならないようだ。

参考:Daily Mail Online、ほか

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