ただしこれは、これまでの研究が間違っていたというわけではありません。シンプルにいえば、これまでビワマスは「謎の魚」だったのです。

「実は新種?」琵琶湖にしかいない幻の魚【ビワマス】はサクラマスの仲間ではなかったビワマスの刺身(提供:PhotoAC)

ビワマスはもともと1925 年に新種として記載されましたが、その後、記載されたタイプ標本がビワマスとされるは違う魚であることが判明し、いったん新種ではないとされていたのです。しかし今回行われた研究で改めて、近縁他種とは違う形態、遺伝情報が確認され、「やっぱり新種だったんだね」といわば再認識された形といえます。

世界で琵琶湖にしかいない、とても美味しくて美しいマスの一種。今後も「琵琶湖の宝石」が守られ、食べ続けられるよう、環境を見守っていきたいですね。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>