2023年、アリゾナ州ヒラベンド近郊で行われていた訓練中、米軍のF-16戦闘機が未確認飛行物体に衝突されるという衝撃的な事件が起きていた。機密解除された文書によれば、その物体は戦闘機のキャノピー(操縦席を覆う風防)に衝突。幸いにも損傷はなかったが、当局は鳥の衝突(バードストライク)の可能性を否定し、後に「所属不明のドローン」と分類した。しかし、その正体は今も謎に包まれている。
驚くべきことに、米連邦航空局(FAA)の文書によれば、これは24時間以内に報告された4件の未確認異常現象(UAP)遭遇のうちの、最初の1件に過ぎなかったという。
米国防総省(ペンタゴン)の最新の報告によれば、2023年5月から2024年6月までのわずか1年間で、UAPの目撃・遭遇事例は757件にものぼる。そのうち、原因が特定されたのはわずか49件。708件は未解決のままだ。
さらに、18件は核施設の近辺で発生していた。ペンタゴンは「解決済みのケースにおいて、外国の敵対勢力による高度な能力や、画期的な航空宇宙技術が実証されたものはない」と述べているが、裏を返せば、未解決の大多数の現象については、その可能性を否定しきれていないということだ。
「人類の技術を数光年先行く」異常な飛行物体
UFOを専門とする映画監督のジェームズ・フォックス氏は、この状況を「驚きではない」と語る。「私が個人的に会った軍関係者によれば、東海岸から200マイル沖で、目に見える推進装置を持たない物体が長時間にわたってうろついていたという話もある」と彼は言う。
実際に、目撃されるUAPの中には、人類の既知の技術をはるかに超えた能力を示すものが少なくない。
** 熱源反応が一切ない ** ** 強風の中でも完全に静止できる ** ** 目に見える推進装置や翼がない **
フォックス氏によれば、こうした報告は新しいものではなく、第二次世界大戦中の軍用機をあざ笑うかのように飛び回る、謎の発光体が目撃された1930年代にまで遡るという。
「最近になって報告が増えたのは、レーダーの周波数を調整し、これまでずっとここにいたかもしれない、より小さな物体を捉えられるようになったからかもしれない」と彼は指摘する。
