「隕石が地球に落ちてくるかもしれない」という話を、誰しも一度は耳にしたことがあるはずです。
恐竜を絶滅させたとされる巨大衝突のストーリーは、現代人の心にも漠然とした不安を残しています。
しかし、その確率は実際どのくらいなのでしょうか?
米国オーリン工科大学(Olin College of Engineering)の研究チームは、直径140メートル以上の地球近傍天体(NEO: Near-Earth Object)が地球に衝突する確率を最新のシミュレーションで算出し、その結果を他の身近なリスクと比較しました。
その結果、「生涯で落雷に遭うよりも高い確率」で衝突が起こり得ると報告しています。
この研究成果は2025年8月4日付で『arXiv』にて発表され、『The Planetary Science Journal』に近日中に掲載予定です。
目次
- 地球近傍天体(NEO)が地球に衝突する確率はどれくらい?
- 140m以上の小惑星が地球に衝突する確率は、「自分が雷に打たれる確率」より高い
地球近傍天体(NEO)が地球に衝突する確率はどれくらい?
小惑星衝突は、地震や台風のような自然災害と異なり、理論的には完全に回避できる数少ない災害の一つです。
NASAの「DARTミッション」が小惑星の軌道変更に成功したことからも、技術的可能性は証明済みです。

地球近傍天体(NEO)とは、太陽を公転する小惑星や彗星のうち、地球軌道に比較的近づく軌道を持つ天体の総称です。
中でも直径140メートル以上のNEOは、衝突時に地域規模から地球規模の被害をもたらす恐れがあるため、NASAなどの国際機関が特に監視対象としています。
科学者たちは以前から衝突確率を計算してきたにもかかわらず、その数値は一般の人にとって直感的に理解しにくいものでした。
そこで今回の研究チームは、確率を「平均寿命71年の間にどれくらいの可能性があるのか」という形に換算し、さらに落雷や感染症といった身近なリスクと並べて比較することで、理解を助けようとしました。
