2025年7月16日、ユナイテッド株式会社本社にて、ユニコーンジャーナル主催の「UNICORN NIGHT(ユニコーンナイト)」が開催されました。本イベントは登壇者によるトークセッションを含む、経営者・決裁者限定のオフライン交流会です。
第2回目となる今回は、山形県鶴岡市で農業やホテル、教育など多角的に事業を展開している株式会社SHONAI 代表取締役社長 山中 大介氏と、SHONAIのグループ企業NEWGREEN社に出資を行っているユナイテッド 株式会社 代表取締役社長 兼 執行役員 早川 与規氏を登壇者に迎え、「多角化経営」などをテーマに、事業戦略の描き方や、資金調達や出資における考え方などをお話しいただきました。
●目次
“善進投資”がつなぐ、SHONAI社とユナイテッドの出資ストーリー

SHONAI社は、「地方の希望であれ」というビジョンを掲げ、農業や観光事業などを中心に地域課題に貢献するビジネスを多角的に展開する企業。2014年に資本金10万円からスタートし、来期には売り上げ50億突破が予想される、今もっとも勢いがあるベンチャー企業のひとつです。
2年前、SHONAI社のグループ会社NEWGREENでの資金調達のタイミングで、早川氏が農業分野に興味を示していたことが縁となり、NEWGREEN社への出資が実現しました。しかし、山中氏は最初、ユナイテッド社の出資先がIT関連中心であることから、NEWGREENへの出資を受けられるとは思っていなかったそう。
ユナイテッド社がNEWGREEN社への出資を決めた理由には、ユナイテッド社の投資方針があります。
「ユナイテッド社では、投資を2つの系統で行っています。1つはテック系企業への投資です。こちらは投資に対しての結果が出るのが早いことが特徴です。もう1つは社会課題の解決と事業性の追求が両立する企業への投資です。こういった企業に関しては結果が出るまでに時間がかかります。10年ほどでの回収を目標にするなど、通常のファンドのような指標では見ていません。我々は、この2つ目の投資を“善進投資(ぜんしんとうし)”と呼んでいます。NEWGREEN社への出資は、この善進投資にあたります」(早川氏)
また、山中氏は次のようにいいます。
「当社では、資本提携を前提とした資金調達を行っています。単に投資を受けるだけでなく、ともに事業を創っていくことを重視しているのです。当社の資本には同じ課題意識を持ち、この考え方に共感してくださった方々のみが参加しています」
2社のつながりは、お互いの思想に対する共感が結んだものといえそうです。