インドの奥深い森で、一人のロシア人女性と二人の幼い子供が7年間も洞窟で暮らしていた――。
にわかには信じがたいこの出来事は、偶然通りかかった警察官によって白日の下に晒された。彼女がその過酷な生活を選んだ理由は、「スピリチュアルな探求」のためだったという。
聖地に干されたサリー、それが発見の合図だった
7月9日、インド・カルナータカ州。ヒンドゥー教の聖地の一つゴカルナ近郊の丘陵地帯で、警察官たちが観光客の安全評価のためにパトロールを行っていた。その時、彼らの目に飛び込んできたのは、洞窟の外に干された色鮮やかなサリー。不審に思い中を覗き込んだ警官たちは、そこに広がる光景に度肝を抜かれたことだろう。
洞窟の中には、40歳のロシア人女性ニーナ・クティナ(通称モヒ)と、4歳と6歳の彼女の子供たちがいた。ビニールシートで作られた手製のシェルター、神々の像が飾られた祭壇…。彼女は警察に対し、「瞑想し、ヒンドゥー教の儀式を行うために」この生活を送っていると語った。

(画像=画像は「Daily Star」より)
毒蛇の巣窟でインスタント麺生活
しかし、彼女たちが選んだ「聖地」は、決して安全な場所ではなかった。周辺は毒蛇が頻繁に出没し、地滑りの危険も常につきまとう。そんな過酷な環境で、親子は一体何を食べて生き延びていたのか。
警察が驚きとともに問い質すと、彼女たちの主食は主にインスタントラーメンだったことが判明した。「どうやって森で生き延び、何を食べていたのか、非常に驚いた」と警察の広報担当者は語る。
子供たちの健康を案じた警察は、危険性を説得。親子は一時的に、女性自身が選んだアシュラム(ヒンドゥー教の宗教施設)へと身を寄せることになった。

(画像=画像は「Daily Star」より)