酸素を奪うだけでなく、魚のえらに付着して毒素を出し死なせるという説もある。魚にとっては、まさしく大迷惑な存在というわけだ。
赤潮の海、夜光虫の海では、魚は基本的に低活性となる。上記の理由で酸欠状態なので、活動するのも辛いのだ。魚の敵は、釣り人の敵でもある。やはり、夜光虫が釣りのフォローになることはない。
魚に怪しまれやすいのも難
夜光虫がわいていて何がうっとうしいかと言うと、ルアーもラインも水中に刺激を与えてしまい、光ってしまうことだ。波動の少ないワームでもリトリーブしてくると、ばっちり光跡が見えてしまう。それがどれだけ魚に不信感を抱かせるかはわからないが、決してナチュラルに見えるということはない。
ルアーを追ってくるチヌやシーバスなどの姿を見ているとよくわかるが、夜光虫の影響で彼らの体もまた光の輪郭を帯びているので、まあ別に小魚などを模したルアーに関して極端に怪しむということはないだろうと推察される。しかし厄介なのはラインの跡で、これが見られているとすると大打撃となる。

低活性と見て一尾を逃さないように
夜光虫は釣りの敵と確定。筆者などは夜釣りのライトゲームアングラーなので、極端にこれを嫌う。まあワームのアジングではそこまで被害が大きくない気がするが、これがメバリングやシーバスゲームだとまったく話が違う。魚がしっかりとルアーを見て食ってくるので、ラインさばきにも神経を使う。
確実に魚は酸欠状態で低活性なので、夜光虫が発生しているときには、ひとつのアタリを逃さないように注意したい。確実にモノにするつもりで、気を張って釣りをしたいものだ。もちろんそれでも釣れないときは釣れない。
これから夏や秋にかけてまた一層夜光虫が発生する機会が多くなってくるので、そんな日には「まあ渋いかもな」と半分あきらめてしまったほうが、いっそ釣りもしやすいかもしれない。