ウメボシイソギンチャクは、お腹の中で自分のクローンを作り、口から放出することで繁殖します。

オスもメスも自分のクローンを吐き出すため、同じ場所にたくさんの個体が生息するようになり、集団で見つかることが多いのです。

ウメボシイソギンチャクが見れる場所

ウメボシイソギンチャクを見たい場合、相模湾以南から九州にかけての暖かい日本の海に分布するので、岩場や磯場を探すと出会える可能性があります。神奈川県真鶴岬三ツ石周辺は同種が群生しているので観察には適していますが、天然記念物なので採集はできません。

また、水族館でも飼育しているところがあり、観察することができます。

梅干しにしか見えない『ウメボシイソギンチャク』 クローンを増やす驚きの繁殖方法とは?ウメボシイソギンチャク(撮影:額田善之/場所:すさみ町立エビとカニの水族館)

これまでに、すさみ町立エビとカニの水族館(和歌山県西牟婁郡すさみ町)や新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)、すみだ水族館(東京都墨田区)、銚子海洋研究所・世界一ちっちゃな水族館(千葉県銚子市)、下田海中水族館(静岡県下田市)、沼津港深海水族館(静岡県沼津市)、栃木県なかがわ水遊園(栃木県大田原市)、アクアワールド茨城県大洗水族館(茨城県東茨城郡大洗町)、四国水族館(香川県綾歌郡宇多津町)などで飼育されていたという情報があります。

水族館の展示は流動的なため、現在は展示をしていない場合もあります。見たい人は問い合わせてみましょう。

もし観察できた場合は、ぜひ梅干しと見比べてみてくださいね!

<額田善之/サカナトライター>