長引く在宅勤務やステイホームで、おうち時間が増えている。不要不急の外出以外は家で過ごすことが多く、コロナ太りに陥りがち。動かない生活を続けていると筋肉が減り、疲れやすい身体になってしまうことに気をつけたい。また、一日家でじっとしていると気分が落ち込むことも。そこで、おうちで簡単に始められて、健康維持やリフレッシュできるエクササイズとグッズを紹介しよう。

はじめよう、おうちジム!ステイホームでゆるんだ身体を理想のボディラインに
(画像=ゆるんだ身体を、おうちジムで整えよう、『BCN+R』より引用)

おうちでできるエクササイズの種類とは

 まずは、おうちで気軽にストレッチからはじめてみよう。筋肉や腱を伸ばすストレッチをすることで、身体が柔らかくなり、血行も良くなり、脂肪が燃えて痩せやすい身体づくりができる。また、運動の前後に行なうことで、ケガや筋肉痛の防止にもなる。ストレッチには主に次の動的ストレットと、静的ストレッチの2種類がある。

1.ストレッチの種類

ストレッチには、動的と静的の二つのタイプがある。

 動的ストレッチとは、ある程度負荷をかけたストレッチのことで、血流を良くして体温を高めることを目的としており、筋肉や関節を動かしながら全身を温めて、こわばった身体を目覚めさせる。脚がつったり、ケガをしたりすることの抑制につながる。本格的なエクササイズをする前に行うのがおすすめだ。

 一方の静的ストレッチとは、その名の通り、動きのあまり激しくないストレッチのこと。関節の可動域を広げ、柔軟性を高める。また、運動で緊張が高まった筋肉を和らげ、運動後の身体の疲労の軽減にもつながる。

 静的ストレッチは、リラックスしているときの副交感神経が優位になる効果なども得られるので、ぜひ取り入れたい。エクササイズ後などに行うと効果的である。

 静的ストレッチをするときのポイントは次の四つ。

(1)呼吸を止めない
(2)反動をつけない
(3)無理は禁物、痛気持ちいいところで続けていく
(4)毎日継続する

 2種類のストレッチを紹介したが、本格的なエクササイズをする前後のほか、ストレッチ自体を単独で行っても効果があるので試してもらいたい。ストレッチするだけでも、偏った姿勢の改善や不意のケガ予防、ストレス解消につながるだろう。

2.ヨガ

 ヨガは「つながり」を意味し、心と身体のつながりを指す。呼吸法と瞑想などによって心身の緊張をとり除き、安定した精神が保たれるようになる。ヨガが与える心と身体への効果は次のようなものが挙げられる。

 ヨガの心への効果は、(1)ストレス解消(2)集中力が上がるーーの二つ。ヨガの身体への効果は、(1)基礎代謝が高まる(2)身体の歪みを整える(3)便秘の解消(4)慢性的な冷え性の改善――など四つがある。

 YouTubeの動画や専用書などを参考に、自身に合った強度から始めてみよう。ここで、ヨガを自宅で始める時に準備しておきたいグッズを紹介する。

1.ヨガマット

 おうちでヨガを始める時、そのまま床の上で行うと脚を滑らせてしまったり、踏ん張りが効かなくなったりしてしまう。ヨガマットを敷けば、脚や手が滑るのを防げるし、少しずつ難しいポーズに挑戦していくときにも安全だ。

 ヨガマットを選ぶときは、次の二つのポイントを抑えたい。

(1)入門編のヨガはリラックスを重視した呼吸や瞑想を伴い、同じポーズを一定時間行うケースが多い。そのため、比較的厚めのヨガマットがいいだろう。具体的には、クッション性のある、厚さ6mm以上のものがおすすめ。

(2)ヨガをある程度経験している人は、パワーヨガやアシュタンガヨガなどの激しい動きが加わるので、比較的薄めで、安定してズレにくいものがおすすめだ。

はじめよう、おうちジム!ステイホームでゆるんだ身体を理想のボディラインに
(画像=まずはヨガマットをそろえよう、『BCN+R』より引用)

 ヨガは自分の体力に合わせて強度や動き、ポーズを調整できるので、敷居は低く、なおかついろいろな効果が得られる。ヨガマット一枚と、その分のスペースがあれば始められるという、コストパフォーマンスのよさも嬉しい。

3.筋トレ

 筋肉トレーニングは、理想のボディランにしたい、健康的な身体を維持したい人におすすめの運動だ。

はじめよう、おうちジム!ステイホームでゆるんだ身体を理想のボディラインに
(画像=『BCN+R』より引用)

 筋トレには、次のように多くの効果がある。

(1)基礎代謝が上がり、脂肪があまりつかないような身体になる。何もしていない時でも脂肪が燃える状態になるため、太りづらい体質になる。

(2)姿勢が良くなる。デスクワークなど長時間同じ姿勢でいると、腰に負担がかかりやすくなり、腰痛の原因になってしまう。これは腹筋が弱い証拠。筋トレで腹筋を鍛えると姿勢も良くなり、腰痛の抑制にもつながる。また、姿勢美人になると、若く見られることも増えるだろう。

(3)肩こりや冷え性の予防。筋トレで筋肉がつくと血行が良くなり、血行不良で引き起こされた肩こりや冷え性の改善が期待できる。

(4)良質の睡眠が摂れる。筋トレで身体を疲労させることで、おのずと良く眠れるようになる。この効果は筋トレによりセロトニンが分泌され、こわばった身体を緩めるためだとされる。

 では次に、おうちで筋トレを始めるときに準備しておきたいグッズをチェックしていこう。

1.トレーニングマット

 おうち筋トレで使うマットは、なるべく厚みがあって滑り止め効果の高いものがいい。

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(画像=筋トレ用のトレーニングマット、『BCN+R』より引用)

 ここで考えたいのが騒音対策。マンションなど集合住宅の場合、隣人への騒音の配慮が大切だ。マットに滑り止め加工されているものもあるので、チェックしておこう。

2. ダンベル

 上半身を鍛える時に必須アイテムであるダンベルは、重さを幅広いタイプから選べるので、初めての人は1キログラムから始めると良い。

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(画像=初めての人は1キログラムから、『BCN+R』より引用)

 ペットボトルに水を入れるなどして代用することも可能だが、やはり握りやすさなどを考慮すると、圧倒的にダンベルの方が優れている。

3.レジスタンスバンド

 レジスタンスバンドは、場所をとらずに価格もリーズナブルなので、ぜひ用意しておきたいエクササイズグッズだ。

はじめよう、おうちジム!ステイホームでゆるんだ身体を理想のボディラインに
(画像=レジスタンスバンド、『BCN+R』より引用)

 負荷をかけられるレジスタンスバンドを使った筋トレは、ウエートリフティングやダンベルを使った時と同様、またはそれ以上の効果が期待できる。レジスタンスバンドが持つ不安定さが、筋肉を活性化してくれるともいわれている。

4.フォームローラー

 最近、家電量販店のヘルスケア売り場などでもよく見かけるようになったフォームローラーは、凝り固まった筋肉を緩めるのにも有用で、身体中のコリを改善してくれる。

はじめよう、おうちジム!ステイホームでゆるんだ身体を理想のボディラインに
(画像=フォームローラー、『BCN+R』より引用)

 背中や腰、脚、腕など、コリが気になる部分をフォームローラーに乗せてローリングするだけで、日頃緊張している筋繊維をほぐしてくれるので、使いたいグッズの一つ。

 また、表面が突起状になっており、ほどよく刺激を与えられるので、リンパの流れが良くなってむくみの解消にもつながる。サイズもコンパクトなので、収納場所に困らないだろう。

 カラフルでデザイン性も高いので、部屋に置いていても、筋トレグッズとは分からないほどだ。

5.バランスボール

 バランスボールは、椅子の代用として使われるシーンをよく見かけるが、その他にもバランスボールを使ったエクササイズがあるので紹介しよう。

はじめよう、おうちジム!ステイホームでゆるんだ身体を理想のボディラインに
(画像=バランスボール、『BCN+R』より引用)

(1)バランスボールに座りながら腰を左右に揺らす
(2)バランスボールに背中を預けて仰向けになり、そのまま上下に身体を動かしていく
(3)バランスボールを脚先に挟んだ状態で腹筋する
(4)バランスボールの上でうつ伏せになり、膝を床につけて背筋する
(5)バランスボールの上で腕立て伏せをする

 これ以外にも、バランスボールを使った筋トレ方法はたくさんあるので、YouTubeや専門テキストなどを参考に、ぜひ挑戦してみよう。

 バランスボールのサイズは、次の目安を参考に選んでほしい。身長が165cm以下の人は直径55cm、身長が165~185cmの人は直径65cm、身長が185cm以上の人は直径75cmのものを選ぶといい。