百獣の王・ライオンの陰で常にささやかれているのが「カバ最強説」です。

実際、カバが動物の中で最も強いと考える専門家は多く、アフリカの現地人が最も恐れるのもカバだと言われています。

カバは全長3.5〜4メートル、体重は平均1400キロ、非常に大型の個体だと2000キロに達します。

大きな体格とは裏腹に俊足の持ち主であり、地上では時速40キロ以上、水中では時速60キロで移動できます。

2014年には、ナイジェリアの川でボートに乗っていた乗客13名が、カバに襲われ死亡したと報道されました。

たった1頭のカバを十数頭のライオンで襲っても返り討ちにされるようです。

第2位 ヒト

マサイ族
マサイ族 / Credit: ja.wikipedia

私たち人間は、動物界の中で非常に弱い生き物です。

他の動物たちに比べて、パワーやスピードに長けているわけではありませんし、防御力もほぼ皆無です。

もし身一つでサバンナに投げ出されたら、三日ともたないでしょう。

しかし、ヒトには道具を作ったり、作戦を立てる優れた知能があります。

今日の密猟を除いても、ヒトによるライオンの伝統的な狩猟は数千年前から行われてきました。

例えば、有名なケニアのマサイ族は、何世代にもわたり、男の通過儀礼としてライオン狩りを続けています。

現代の科学技術で作られた道具を持ってすれば、ヒトに狩れない動物はもはや存在しないでしょう。

第1位 蚊

ガンビアハマダラカ
ガンビアハマダラカ / Credit: ja.wikipedia

第1位は、意外かもしれませんが「蚊」です。

蚊なんて、体は小さいし、動きもさして速くなく、両手でパチンとやってしまえば簡単に倒せます。

ところが、この地球上で最も人間の命を奪っているのは、蚊なのです。

蚊は何十種類もの病気を媒介する生き物で、年間75万〜100万人が命を落としています。

これは、人の死亡原因の2位から10位までの死者を合わせたよりも多いのです。