そして聞こえる大型のシーバスによるボイル音の共演。さっそくシンキングペンシルや水面系のルアーを投入するも、あまりにも多いベイトに阻まれて反応はない。

「どう目立たせるか」これが本当に難しい。そこで、群れの下を得意のバイブレーションルアーでゆっくり引き、手前で速度を上げた瞬間、ドスンと手元に強烈すぎるアタリが伝わる。
すかさず合わせると、ドラグが出るほどのパワーで引きまくる。何とか弱らせてキャッチしたのは、75cmの大満足サイズ。そして興奮の夜を後にし、釣行を終えた。

「食わせの間」を意識する
この日は結果的に昼も夜もバイブレーションルアーを使うことになったが、ただひたすら巻いているだけでは釣れなかった。なので、ひと工夫加えたルアーの操作を意識した。それは、「食わせの間」を与えることだ。確かにただ巻きでも釣れなくはない。

しかし、この日は雨の後で水の色が茶色で透明度はないに等しかった。この状況では素早い動きのルアーをシーバスはなかなか見つけられない。そこで、遠投して途中で速度を落としたり止めたりした。それが「食わせの間」となり口を使わせたのだ。
逆にゆっくりから急に速度を上げた瞬間に食うこともあるが、これは反射的に食わせるリアクションの釣りだ。ベイトが多い場合や、なかなかルアーに反応しないときに使うと効果的だ。
雨で活性が爆上がり
さて、結果的にナイスサイズのシーバスを2匹もキャッチできて満足の釣りだったが、こんなに釣れるには理由があった。それは、「天気」だ。
当日もそうだが前日からの雨で水は濁り、かき回された水中には大量のベイトがいた。この雨がなければかなり苦戦しただろう。釣り人からしたら天気は良いに限るが、この日のように釣りにくい条件が揃う時ほど逆にチャンスだと喜ぶべきだ。