黒坂岳央です。
ビジネスの現場において、「わかったふり」がバレると一発で信用は地に落ちてしまう一方、「わかりません」とハッキリいえる人は意外にも信頼される。
特に会議の場では、わからないことをそのままにして持ち帰る人は大変多いが、不明点はその場で明確にし、解決するべきだ。
仕事においてわかったふりをするとどれほど信用を失うのか?

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話し手と聞き手の責任
コミュニケーションというのは本来、話し手と聞き手の両方に責任がある。だが、どちらかといえばその比重は話し手の方が大きい。なぜなら言われるがままである聞き手と違って、話し手は平易な言葉選びやビジュアル豊富な資料を使うなど創意工夫ができるからだ。
また、「ここまででわからない点はありますか?」「違う意見の方は遠慮なく言ってください」と促すことで、参加者は「言っていいんだ」と言いやすい空気を作るのも話し手の責任である。そしていざ意見が出たり不明点の確認が入った時は「いい質問ですね」とウェルカムな雰囲気を出す。
米国では「That’s a very good question」というビジネスマンや教授がおり、質問を歓迎するムードを作りに慣れている人が多い。
そのため、まともなビジネスマンほど「相手に伝わらない」「異なる意見が出てこない」時は「自分の伝え方に改善点の余地がある」と考える。話し手は「伝え方」に責任を負うのだ。
その一方で聞き手の責任は「理解度を示す」というものがある。ちゃんと伝わったかどうかは話し手には判断がつかないため、「この部分が理解できない」ということは聞き手が伝えるのだ。そうすることで話し手は「別の言い方をして伝えよう」となる。
話がわからなかった場合、つい聞き手は「自分の頭が悪いから理解できなかった」と考え、その場では何も言わない事が多いが、堂々と「わかりません」と言うべきなのだ。