東京23区のマンション価格は全般に高騰していますが、地域によってその動きにはばらつきがあるようです。価格上昇が最も急激なのが都心3区(千代田、中央、港)です。

このエリアは2008年には1平方メートル当たり平均92万円だったのが、2025年の直近期では232万円と2.5倍以上に値上がりしています。

東京23区は都心3区以外を、城西4区(渋谷、新宿、中野、杉並)、城南4区(品川、大田、目黒、世田谷)、城北5区(文京、豊島、北、板橋、練馬)、城東7区(台東、江東、江戸川、墨田、葛飾、足立、荒川)に分けてデータを比較しています。

日本経済新聞電子版の分析記事によれば、不動産価格だけではなく、不動産賃料についても比較を行い、賃料と価格から賃貸利回りの目安になる数字の過去からの推移を出しています(図表も同紙から)。

これを見ると都心3区は賃料よりも価格上昇のスピードが速く賃貸利回りが3%を切るレベルまで低下していることがわかります。

これに対して、城東7区はまだ4%を超える水準を維持しています。

つまり、都心3区では購入よりも賃貸が相対的に割安と言え、城東7区ではその逆の状態であることがわかります。

とすれば、中古マンションをこれから都心3区に買うよりも城東7区に買った方が良いのでは無いかという仮説が立てられます。

もちろんこれからの価格上昇がどちらが大きいかによって結論は変わってきます。都心3区が引き続き、値上がりを続ければ利回りに関係なく購入すべきと言う結論になります。

しかし、都心3区は単価が高くなりすぎて買いたくても、簡単に買えるレベルではなくなりました。

それでも都心3区に住みたい人は無理をして購入するのではなく、城東7区に投資用の中古マンションを購入し、その家賃で都心3区に住んだ方が良いと思います。

例えば、城東7区の不動産を1億円購入し利回り4%なら年間400万円の家賃収入となります。