グローバルなバリューチェーンを活かす

 同社が販売拡大のためにさまざまな取り組みを推進したことも、売上を押し上げたという。

「弊社商品の『DHA入りリサーラソーセージ』が、2005年にフィッシュソーセージとして初めて特定保健用食品の認可を受けました(中性脂肪低減効果)。本商品の製造ノウハウや知見を活かし、心血管疾患のリスクを低減する日本初の疾病リスク低減トクホのフィッシュソーセージ『DHA入りリサーラソーセージω(オメガ)』を2024年2月に発売。人々の健康意識の高まりに対応しています。

 その他、カルシウム入りや減塩タイプなど、さまざまな切り口でお客様のニーズに応えることができるよう商品開発を行っています。また、『フィッシュソーセージはフィルムがむきにくい』というお客様の声にこたえるべく、1秒でOPENできるような開けやすいフィルムを開発するなど、既存品のブラッシュアップにも力を入れています」(同)

 前述のとおり豊富な商品ラインナップを揃えている点も同社の強みだ。

「グローバルなバリューチェーンを生かし、原料のすり身調達から製造、販売までを自社で行っており、その調達力はさまざまな魚種を配合した『こだわり魚種』シリーズの開発にも生かされ、手軽にいろいろな魚種の味をお試しいただけることが当社のフィッシュソーセージの強みであると考えています。お子様から大人まで、毎日お召し上がりいただけるよう飽きのこない味付けにしています」(同)

 魚肉ソーセージ製品のなかでも、どのような製品が人気なのか。

「オーソドックスなソーセージの『1秒OPENおさかなソーセージ』や、健康志向の高まりから『DHA入りリサーラソーセージ』シリーズ、ご当地のおさかなを手軽に味わえる『こだわり魚種』シリーズなどが好評をいただいております」(同)

 同社はさらなる売上増大に向けて攻めの姿勢を崩さない。

「フィッシュソーセージは手軽に魚由来のたんぱく質を摂ることができます。また、2025年春の新商品では、皮膚の健康維持に役立つ栄養機能食品『おはだのごちそう D-HADA』を発売しており、新たな切り口での商品開発も進めています。当社が新長期ビジョンとして掲げる『持続可能なタンパク質の提供』『健康価値の創造』の実現に向けて、より人々の健康課題に貢献できる商品の開発に取り組んでいきます」(同)

(文=BUSINESS JOURNAL編集部)