なぜなら、こうした否定的な言葉は、脳にストレスを与え、コルチゾールというストレスホルモンを分泌させるからです。コルチゾールが増えると、判断力が低下し、記憶力が悪化し、そして何より、ドーパミンの分泌が抑制されます。

つまり、根性論は文字通り「やる気を殺す」のです。

「続かない自分」を責める前に、まずは自分の状態を客観的に見つめてみましょう。最近、無理をしていませんか? 睡眠は十分にとれていますか? 適度な運動や気分転換はできていますか?

継続できないのは、あなたの意志が弱いからではありません。脳の仕組みを理解し、小さな成果を積み重ね、ストレスを適切に管理する。これが、本当の意味での「継続力」なのです。

今日から、自分に少しだけ優しくなってみませんか。それが、明日も続けられる自分への第一歩かもしれません。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)