宇宙ビッグデータで地球を最適化…JAXA発スタートアップが切り拓く、課題解決ビジネスの画像1
(画像=『Business Journal』より引用)

** ●この記事のポイント ** ** ・JAXAから初めて出資を受けたスタートアップ「天地人」。衛星データを活用し、社会インフラや農業、脱炭素の課題に挑んでいる。 ** ** ・同社の代表的なプロダクトは「天地人コンパス」。衛生データを活用し、水道の漏水リスクを予測したり、最適な田んぼを見つけて高品質米を育てたりすることができる。これまでに40自治体で導入され、厚労大臣賞も受賞している。さらに、風力発電の適地探しや、カーボンクレジットへの応用も進行中。 **

 日本のスタートアップシーンにおいて、宇宙という壮大なフロンティアを舞台に、社会課題の解決に挑む異色の企業が注目を集めている。株式会社天地人(以下、天地人)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から初の出資を受けたベンチャー企業として、衛星データを活用した事業で急成長を遂げてきた。

 今年7月には、日本最大級のスタートアップイベント「IVS 2025 LAUNCHPAD」で準優勝を果たし、存在感を一気に高めた。COOの樋口宣人氏は「いつも見学していた立場からファイナリストに選ばれたことは、資金調達においても非常に効果的」と語る。数百社に及ぶ応募から勝ち上がった経験は、天地人が挑戦する意義を社内外に示す大きな転機となるだろう。

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