au カブコム証券が提供している「プチ株®」では、通常100株単位で取引される株式が1株単位で購入できる。つまり通常の100分の1の資金があれば株の取引が可能だ。同社のプチ株®とはどのような商品か、他社の単元未満株と比べてどのような特徴があるのか見ていこう。

au カブコム証券の「プチ株®」とは?

プチ株®とはau カブコム証券が提供する単元未満株サービスのことだ。2018年10月から日本の株式市場では売買単位が100株(1単元)で統一されたため、100株単位での売買が基本となっている。しかし同社のプチ株®は1単元に満たない100株以下の単元未満株を1株から取引できるサービスだ。保有株数が1株であっても株主の権利も一部保証されている。

例えば株数に応じて配当金を受け取ることができ、株式分割の際も持ち株に応じて株式を受け取ることが可能だ。一方、通常の株主と異なり1単元未満の場合、議決権は持てないので注意しよう。同制度を利用することで日系大手企業の株式も1株から購入可能だ。そのためトヨタ自動車 <7203> は7,368円、任天堂 <7974> は3万8,610円、ファーストリテイリング<9983> は6万9,500円で株主になれる。(株価は2019年10月18日の終値)

au カブコム証券のプチ株®の4つのメリット

au カブコム証券のプチ株®には単元未満株ならではのさまざまなメリットがある。

メリット1. 多額の資金を用意しなくても株式が購入できる

前述の通りプチ株®を利用すれば1株分の資金から株取引が可能だ。100株で100万円だった株式も1株であれば1万円で購入できる。「投資初心者で豊富な資金がないが株式投資をしてみたい」という人に向いているだろう。また仮にプチ株®を利用して購入した株式が値下がりした場合でも投資金額が少額であるのでリスクを抑えた取引となる。株式取引の練習をしたい人にはうってつけのサービスだ。

メリット2. 積立ができる

au カブコム証券のプチ株®(プレミアム積立®)は積立にも対応しており、毎月わずか500円から積立投資ができる点もメリットの一つだ。「プレミアム積立®」は、少額からさまざまな銘柄に投資できるので少額であっても独自のポートフォリオの設定できる。

メリット3. 手数料の割引がある

積立の場合は売買手数料の割引がある点もメリットの一つだ。毎月の積立回数に応じて最大50%割引(月6回以上積立時)となり取引コストの削減にもつながる。
 

積立回数 手数料 最低手数料(税抜き)
初回 約定代金の0.5% 48円
2回目 プチ株®手数料の10%割引 43円
3回目 プチ株®手数料の20%割引 38円
4回目 プチ株®手数料の30%割引 33円
5回目 プチ株®手数料の40%割引 28円
6回目以降 プチ株®手数料の50%割引 24円

※au カブコム証券の公式サイトを元に筆者作成

メリット4. NISAに対応

NISAに対応しているのもメリットの一つだ。NISA口座の中でプチ株®を利用できるため、利益が出た場合でも非課税の恩恵を享受することができる。同じく単元未満株を扱うSBI証券、マネックス証券でも同様にNISA口座が利用可能だ。

プチ株®の手数料を他社と比較 手数料は業界最安水準

メリットが盛りだくさんのau カブコム証券のプチ株®だが、プレミアム積立®以外の手数料はどうだろうか。同社ではプチ株®手数料は約定代金の0.5%(税抜き)となっている。仮に1万円の約定代金であれば手数料は0.5%の50円(税抜き)だ。9,000円までは最低手数料48円(税抜き)が適用される。それでは他社と比べた場合、同社の手数料はどうだろうか。

以下の表はau カブコム証券とSBI証券、マネックス証券、野村證券の合計4社で単元未満株サービスを比較した表だ。
 

単元未満株サービス手数料比較表(税抜き)

約定代金 ~9,000円 1万円 2万円 3万円 5万円 10万円
au カブコム
証券
48円 50円 100円 150円 250円 500円
SBI証券 50円 50円 100円 150円 250円 500円
マネックス
証券
48円 50円 100円 150円 250円 500円
野村證券 500円 500円 500円 500円 500円 1,000円

※各証券会社の公式サイトを元に筆者作成

単元未満株を扱う他のネット証券であるSBI証券やマネックス証券も手数料においてはほとんど変わらない。単元未満株を扱うネット証券会社はすべて手数料を約定代金の0.5%(税抜き)としている。au カブコム証券とマネックス証券では、9,000円までは最低手数料48円が適用され手数料が業界最安値水準だ。

プチ株®の3つの注意点

手数料が業界最低水準で、メリットがたくさんあるプチ株®だが、特に注意したい点が3つある。順番に見ていこう。

注意点1. プチ株®の注文方法は成行注文のみ

まず注文方法が制限される点には注意していただきたい。プチ株®は成行注文でしか注文できないのだ。成行注文とは、株を売買するとき値段を指定せずに注文することで逆は指値注文という。購入価格を指定できる指値注文とは異なり売買が成立した場合の値段は、売買の相手によって決まるため、思っていたような価格で買ったり売ったりできない可能性がある。

注意点2.注文の時間帯により約定時間が変わる

また24時間注文はできるが時間帯によって約定する時間が変わる点にも注意していただきたい。具体的には午前0時1分~午前10時までの注文は当日の午後の取引で最初についた額、午前10時1分~午後11時までの注文は翌営業日の午前の取引で最初についた額で約定。また午後11時1分~午後12時までの間は翌営業日の午後の取引で最初についた額での約定となる。
 

注文時間帯 約定時間
0:01~10:00 当日後場の始値
10:01~23:00 翌営業日前場の始値
23:01~24:00 翌営業日後場の始値
休日(土・日・祝) 翌営業日後場の始値

※au カブコム証券の公式サイトを元に筆者作成

注意点3.株主の議決権はない

プチ株®には配当金や株主分割の権利はあるが、議決権がない点にも注意したいこところだ。ただしプチ株を買い増して単元株になった場合は議決権が得られる。また単元株になったプチ株は、一般の株式注文になるため、プチ株としては売買できない点は押さえておこう。

プチ株®を使えば資金が少額でも株式投資ができる

プチ株®の最大のメリットは1株から株式投資ができることだ。手元の資金が足りないという人もプチ株®のサービスを使えば有名企業の株主になることができる。また積立ができ、その際は手数料が割引になる点も見逃せない。時間をかけずに決まった銘柄を少しずつ買い増すことができるため、投資初心者にはうってつけのサービスだろう。

上記に当てはまる人は、同社での口座開設を検討してみるのもいいのではないだろうか。

文・右田創一朗(元証券マンのフリーライター)

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