シシャモが特産として知られる北海道・むかわ町。しかし近年、むかわ町ではシシャモの記録的な不漁が続いており、2023年から2年連続でシシャモ漁を休漁しています。そんな中、むかわ町は条例により11月1日を「ししゃもの日」に制定しました。むかわ町は11月1日を中心に、シシャモの販売促進や支援に取り組む方針です。

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(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

11月1日が『ししゃもの日』に新たに制定【北海道】特産魚販促や支援に本腰

シシャモとは

シシャモとはキュウリウオ科に分類される小魚です。日本のキュウリウオ科はシシャモやワカサギをはじめ6種が知られており、広義でいうシシャモはシシャモとカラフトシシャモ(別名:カペリン)の2種を指します。

カラフトシシャモは名前にシシャモとつくもののシシャモとは別の属に分類され、シシャモよりも鱗が小さいことなどにより区別することが可能。カラフトシシャモは寒帯に生息する海産種であるのに対して、シシャモは北海道の太平洋岸にのみ分布する日本固有種です。

また、カラフトシシャモは日本で漁獲されることは少ないですが、ノルウェーなどで多く漁獲されており、日本でも食用として広く流通。一般的に食べられているシシャモの多くがカラフトシシャモであり、日本固有種のシシャモはカラフトシシャモに対して「本シシャモ」とも呼ばれています。

シシャモはむかわ町の特産

北海道の太平洋岸にのみ分布するシシャモの産地はもちろん北海道。特に北海道のむかわ町は「鵡川のシシャモ」で知られ、全国的にも有名なシシャモの産地です。

むかわ町では毎年10月から11月下旬にかけて、産卵期を迎え沿岸に集まるシシャモを「シシャモこぎ網漁」と呼ばれる漁法で漁獲。シシャモの回遊の様子を調査して、開始日を決定しているよです。

11月1日が『ししゃもの日』に新たに制定【北海道】特産魚販促や支援に本腰シシャモの寿司(提供:PhotoAC)

むかわ町では、シシャモの産地ならではの様々なシシャモ料理を楽しむことができ、中でも「シシャモの寿司」はシシャモの漁期の産地でしか食べられない逸品。また、「ししゃものすだれ干し」はむかわ町の秋の風物詩としても知られ、観光客もこれを見に訪れます。