彼はまた、メーガンが販売している蜂蜜を例に挙げ、「なぜ蜂蜜なのか?彼女は蜂に関わる生活を送ってきたのか?ストーリーが見えない」と批判。「これは作られた消費にすぎず、MBA的アドバイスに従った結果なのだろう」と分析した。

さらに、「彼女のブランドは『私はディスラプター(破壊者)』であるべきだ。テレビに出たり、騒ぎを起こしたり、王室に入ったり、騒ぎを起こしたりする。彼女は反逆者としてブランド化すべきだが、彼女はその本質と一貫性がない」と語る。

メーガンは意図的に自己を歪曲しているとも指摘。「彼女は“こう見せたい自分”を演じながら、実際はまったく違う自分でいようとし、人々に商品を買わせようとしている。しかし、そのすべてが失敗している。正当性がなく、知的でもなく、うまく実行されていないからだ」と述べた。

メーガン妃のブランドに対する違和感は、専門家に限らず、文化的背景に注目するライターからも指摘されている。

グルメ系メディアEaterのライター、ナイラ・イクバル・ムハンマドは、Netflix番組『With Love, Meghan』(3月配信)とその前後のブランディングに対し、彼女は「シャンパングラス片手に、上流階級またはアッパーミドルクラスに向けた流行や価値感の仕掛け人」を主張していると分析。その上で「従来型の美意識を踏襲し、とりわけ『金持ちの社会規範』にとどまり、画面の前後ともに他の黒人の姿がほとんど見られない点」に失望を覚えたと語った。

黒人女性たちはメーガンが王室内外から受けた人種差別を公表して以降、彼女の最も強力な支持者層であり続けている。ムハンマドは、「黒人の友人一人の登場や“ソウルフード好き”という一言だけで、多くの黒人女性支持者が満足するはずがない。彼女たちはもっと大きな期待を持っていた」と続け、番組の成功は、「彼女を危機や絶望に晒したのと同じシステムが、今回の明白な見落とし(黒人女性の欠如)に対する批判からも彼女を守る――そんな現実を痛感させる」と、皮肉まじりに指摘している。