今年ライフスタイルブランド『As Ever』を立ち上げ、女性起業家として新たな挑戦を始めたメーガン・マークル。だが、その戦略に対してマーケティングの専門家からは厳しい声が上がっている。

メーガン妃は今年4月、『As Ever』の公式サイトをオープンし、ジャムや紅茶、ドライフラワー、クッキーミックスといった商品を発売。初回商品はすぐに完売し、6月にはオレンジブロッサムハニーやアプリコットスプレッド、7月にはロゼワインもラインナップに加わるなど、注目を集めている。

しかし、好調に見えるスタートの裏では、たび重なる品切れや返金対応が不満を招き、計画性の欠如、さらには意図的に希少性を演出して購買意欲を煽っているのではといった疑念も生まれている。

ポッドキャスト番組『The Art Of The Brand』の共同ホストであるカナダ人弁護士フィリップ・ミラーは、ブランドには「目新しさ」がなく、「自分の地位を高めるための手段にすぎない」と断じ、「中身のないブランドであり、人を利用する構造に依存している」と厳しく指摘した。

もう一人のホストであるブランディング専門家カミーユ・ムーアは、事業の実態はネットフリックス主導で進められ、メーガン本人の関与は名義貸しに近いと述べ、立ち上げ当初は従業員すら存在せず、番組の一環として契約したようだと指摘。「彼女は単に報酬を受け取ったようなものだ」と語っている。

英紙デイリーメールによれば、ミラーとムーアはいずれも、メルセデス・ベンツやロレアル、ディオール、エア・カナダなど多数の大手企業にアドバイスを提供してきたマーケティングの専門家である。

ミラーは、メーガンの事業が希少性を軸に展開されているが、菓子には無意味だとした上で、『As Ever』は、「メーガンが女優およびロイヤルファミリーとして築いた名声から最大限に搾り取ることしか頭にない無能な集団によって運営されている」と酷評。セレブの名声を利用するだけの「自己中心的アプローチ」は短期的に成功を収めても、ブランドの“コア”が欠けていれば持続性は望めないと述べている。