日本の永田町の政界については全く無知だから、今回の参議院選の結果とその後の日本の政情分析はできない。ただ、プロテスタント系キリスト者の石破茂首相には退陣に追い込まれる前にどうしても取り組んで頂きたいテーマがある。
ズバリ、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散請求問題の再考だ。首相はキリスト系メディアとのインタビューの中で、「防衛長官時代、自衛隊のイラク派遣を決めた時、キリスト信者たちから激しい批判の声が上がった。同じ信仰をもつキリスト信者からの批判が一番つらかった」と語っている。首相には「御心ならば、わが身をお用い下さい」(地の塩となれるように)という強い願いがあるという。その点、ローマ・カトリック信者で首相に選出された麻生太郎氏のように「日曜日礼拝に参加するより、ホテルのバーで一杯を」というタイプではない。
旧統一教会解散問題は安倍晋三元首相の暗殺事件を契機に、共産党系弁護士、左派メディアが実行犯の供述をもとに持ち出してきたテーマだ。メディアの圧力を受けた当時の岸田文雄首相は法の解釈を変えて旧統一教会の解散請求を持ち出した経緯がある。これは明らかに「信教の自由」を蹂躙している。旧統一教会信者の拉致監禁問題についても政府関係当局はこれまで沈黙してきた。
今こそ、キリスト者の石破首相(68)の登場が願われる。政治家として短い期間だったが頂点に就いた。その最後に有終の美を飾るため旧統一教会の解散請求問題を公開の場で審議して頂きたいのだ。与党内やメディア界で混乱と抵抗が出てくるだろうが、「御心ならば、お用い下さい」と祈って頂きたい。教会の日曜学校で教師も務められたことがある首相だからこそ、お願いするのだ。
編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2025年7月日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。