せっかく買った冷たい飲み物も、この暑さではすぐ温くなってしまう。

現在X上では、日本の夏の暑さが水道水に与える影響に驚きの声が上がっているのだ。

■猛暑日に外の水道で水を出すと…

今回注目したいのは、焼肉店『ホルモンしま田』のX公式アカウントが投稿したポスト。

「最近外の水道で昼頃水出すとお湯が出てSDGsだわ」と、意味深な1文の綴られた投稿には、屋外の水道蛇口から水を流す写真が添えられている。

そしてなんと、その水をダイレクトに『カップヌードル』に注いでいる様子が確認できたのだった。

■「衛生上の問題」を指摘する声も

こちらの光景は人々に衝撃を与えており、当該のポストは投稿から数日足らずで5,000件以上ものリポストを記録。

Xユーザーからは「カップ麺作るには、流石に温くない?」「麺が硬い感じになりそう」「流石にそこまで熱くないでしょ!?」「分かる、外の水道水めっちゃ熱い」といった具合に驚き、そして共感の声が多数寄せられている。

カップヌードルと水道水
(画像=『Sirabee』より引用)

また、屋外の水道水を「食用」に使用する行為に対して「作れるかもだけど、衛生上の問題がありそう」など、疑問の声も少なからず確認できた。

そこで今回は猛暑日、屋外の水道に何が起こっているのかを確認すべく、環境省に詳しい話を聞いてみることに。その結果、驚きの事実が明らかになった。

■環境省「水を少し流してから使って」

水道水が加熱されてしまう原因について、環境省水道水質・衛生管理室の担当者は「浄水場から出る水温は25℃程度であることが多いのですが、気温が高いと原水の水温が上昇し、30℃を超える場合があります」と、回答。

続けて「さらに夏場は、供給している区域では配水管網で水温が上がり、また宅地内の水道管は30cmより浅い深さに埋設されているため、さらに水温が高くなることがあります」と、その実情を説明してくれた。

そしてこれらの条件を踏まえ、「今回の事例である屋外の水道管では、高い外気温に加えて直射日光より温められ、通常より水温が高くなったと考えられます」と、分析している。

なお「真夏日(猛暑日)の直射日光下」での水温についてはデータが無いという。今回のポストにあったような「カップヌードルを作れるほどの水温」に達している可能性もあるかもしれない…。

こうした事例の対策について、担当者は「一般的に水道本管(太い管路)や、深く埋められている管路までの水道管の容量分を流すと、少し温度が低い水を得ることができると考えられます」と、説明していた。