また、官僚が国会対応で長時間拘束されることや、野党議員によるパワハラの問題も広く知られるようになり、霞が関の職場環境に対するネガティブな印象が広がっています。SNS上では官僚に対する批判や中傷も見られ、公務員としてのブランドイメージは大きく傷ついています。官僚を避けるようになっている状況は、政府にとっても深刻な課題です。

政治主導が定着したことで、かつては政策形成の中心だった官僚も、現在はその役割が制限されており、若手職員は日常業務の多くを事務的な雑務に費やしているようです。

こうした中で、人事院は国家公務員の魅力向上に向けた対策を急いでいます。給与面では、2024年度に月給を平均2.76%(約1万1183円)引き上げ、大卒初任給もこれまでより2万9000円以上高い23万円に改定しましたが蟷螂の斧感はぬぐえません。「結局はお金の問題なのではないか」という意見もあります。