軽く手首を返してアワせると、ブルッときてチチブが登場。続けて仕掛けがナジむ途中にひったくるようなアタリでクチボソが続く。不安になるが、時期的にはいいはず。
粘り強くこれらの相手をしていると、これまでせわしなく動いていたウキがピタリと止まり、やっと本命らしきアタリに変わる。ブロック際をモゾモゾと横移動したあと、スッーと水中深く消し沈んだ。
オスのテナガエビ登場
ここでミチイトを張って穂先を持ち上げると、ピチッ、ピチッとしたエビバックによる感触が手元に伝わる。そこでゆっくりと竿を上げると尻尾をパタつかせ、長いハサミを振りかざした鉛色の体をしたオスのエビが躍り出る。
体長は8cmで、ハサミまで含めた全長は14cmと手賀水系にしては良型の部類だ。しっかりとハリ掛かりしており、ピンセットでもハリを外すのに苦労した。

日没とともに活性アップ
その後、アタリが出たポイントを集中的に探るとすぐに次がきた。今度はハサミの短い体長4cmのメスが登場。スケルトンのきれいな体はまだ抱卵していない。その後も同型のメスや良型のオスがぽつぽつと釣れた。
18時を過ぎると風が収まり、ウキが見やすくなる。暗くなってきたためアタリはひん繁になる。しかし小型も多いようでハリに乗ってもバレてしまう。19時になんとかツ抜けを達成。これを機に納竿した。

釣果と今後の見通し
釣果は体長4~8cmのテナガエビが10尾。そのうちの4尾がオスで、珍しく良型揃い。抱卵したメスが1尾も釣れなかったので、シーズンは始まったばかりと思われ、今年は長く楽しめそうだ。
足場がいい護岸上からの釣りなので、家族連れにもおすすめできる場所だ。
<週刊つりニュース関東版APC・岩井一彦/TSURINEWS編>