一方、ネット上では「薬価300万円に対して得られる成果が『主治医の名前を言えた』『セブンイレブンの場所を覚えていた』といったレベルでは費用に見合わない」といった批判も見られ、社会的な議論を呼んでいます。

エーザイ側は、公的な分析手法では評価が過小にされていると反論し、投与期間や患者・介護者のQOLを含めた自社分析では、より高い費用対効果が示されると主張しています。

また、英国の国立医療技術評価機構(NICE)は、レカネマブを含むアルツハイマー病治療薬について、公的医療保険制度での使用を奨励しないとする最終勧告案を示しており、国際的にも厳しい評価が出ています。今後、限られた医療財源の中で高額薬の扱いをどうするかが重要な課題となりそうです。