導入へのハードルが低く、使い勝手がよい

 では、主にどのような用途・領域での活用に向いているのか。

「具体的には、以下のような用途が想定されます。 ・社内 FAQ ボット――新入社員や営業担当者が『この書類どこ?』と聞くと即答 ・文章生成――商品説明や報告書のたたき台を数秒で用意 ・検索+要約――長いマニュアルや契約書も“3行サマリ”で確認  こうした『質問に答える』『文章を作る』『大量情報をかみ砕く』仕事と相性が良いといわれています。こういったChatbotは、通常数年程度の経験を積んだエンジニアでなければ開発できませんが、それを初心者でも開発できるという点は画期的です」

 ちなみに、「一定の経験があるエンジニアにとっては、プログラムほど自由がないので、基本的には非エンジニアが使うツール」(大塚氏)だという。

 中堅IT企業の役員はいう。

「UI的に使いやすいのと、根本としてオープンソースの思想に基づいているため、多くの企業ですでに導入されている『Microsoft Teams』やグーグルの各種業務ツール、コミュニケーションツール『Slack』、マイクロソフト『Azure』をはじめとするクラウドサービス、各種SaaSと連携しやすいです。よって導入へのハードルが低く、かつ使い勝手がよいという点が、普及を後押ししているのではないか」

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=大塚あみ/合同会社Hundreds代表)