財務省官僚は、政治家など自分たちが操る駒くらいにしか考えていない。日本の財政や法治は官僚がその屋台骨を支えていると本気で考えている。日本の歴史において、官僚政治が果たしてきた役割は大きいし、官僚の上には主権者たる国民が選んだ国会議員がいるとしても、大臣や副大臣はいずれいなくなる。大臣や副大臣を上手く使ってこそ官僚の手腕とも言える。

国民負担率の推移

その意味で、今の石破茂政権は官僚にとって実に都合の良い政権と言えるだろう。

加えて、中国は石破政権の存続を望んでいると言う。日本国民の多くが、石破政権の経済対策に懐疑的になり、或いは石破茂のケチくささに辟易しているとき、中国は日本の内政干渉として石破政権の存続が希望だと言う。

中国、石破政権の存続望む 関係安定に期待(共同通信) - Yahoo!ニュース
 【北京共同】中国の習近平指導部は昨年10月の石破政権誕生以降、日中関係が好転したと評価し、政権存続を望んでいる。中国政府筋は「日本政府が安定することが中日関係の安定にもつながる」と期待する。  

石破茂は中国共産党にとって与し易い政権だと捉えているのだろう。

果たして、これでいいと言えるだろうか。

日本政府は日本国民の為の政府であるべきで、中国共産党が気に入る政権にする必要は些かもない。むしろ、中国共産党側から相手にするには手強いと思われるのが本当ではないだろうか。

中国共産党は表向き、日中関係が良好になることで両国が互いに協力して発展していけると言うだろう。ところが、その裏側にあるのは、中国共産党がやりにくいと感じているトランプ政権と石破茂の不仲に乗じて、日米の引き離しを狙っている。

その為には、日本の目の前に飴をぶら下げることなどなんとも思っていない。どうせ日本を囲い込む為に使った飴の代金は容易に回収できると分かっているからだ。この落とし穴にまんまとハマっているのが、安倍晋三が忌み嫌った石破茂だ。