「最も頻繁に目撃されるタイプ」

 驚くべきことに、このような「球体」は決して珍しい存在ではないらしい。当時、国防総省でUAPの調査を統括していたAARO(全領域異常解決室)の初代室長、ショーン・カークパトリック博士は、2023年5月のNASAの公聴会でこう証言している。

「これ(球体)は、我々が最も頻繁に目撃する典型的な例です。世界中で目撃されており、非常に興味深い動きを見せていることも確認されています」

 カークパトリック博士の言葉は、この「モスルのUFO」が氷山の一角に過ぎないことを示唆している。事実、同様の球体を捉えた他の映像も、米議会の議員たちには非公開の場で開示されてきたという。

風船か、未知のテクノロジーか

 もちろん懐疑的な見方も存在する。著名な懐疑論者ミック・ウェスト氏は、X(旧Twitter)上で「巨大な風船に過ぎない」と一蹴している。

 しかし、もしこれが単なる風船だとしたら、なぜ米国政府はそれを特定できず、さらにはこの映像の公開を積極的に阻止しようとしてきたのだろうか。その矛盾こそが、この物体の異常性を物語っているのかもしれない。

 これは空飛ぶ円盤ではない。しかし、私たちが知るいかなるカテゴリーにも当てはまらない、正体不明の飛行物体であることは間違いない。派手な光を放つわけでも謎の文字が刻まれているわけでもない。だが、この無機質な金属球体こそが、現代における「本物の謎」なのかもしれない。

参考:Espacio Misterio、ほか

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