
78image/iStock
せどり(競取り、背取り)とは、商品を安く仕入れて高く売る、江戸時代から存在する商売の形態です。元々は古書店で相場より安い本を仕入れ、他店で高く売る商いでしたが、現在はオンライン販売が主流となり、副業として取り組む人も増えています。
「Amazon せどり 確実に稼ぐツボ 51」(クラスター長谷川 著)ソシム
「せどり」の現実的な始め方と注意点
扱う商品も書籍だけでなく、DVD、ゲーム、おもちゃ、家電など多岐にわたり、販売先はAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングのようなネット店舗から、ヤフオク、メルカリ、ラクマなどのフリマアプリまで様々です。
中でもAmazonは月間4000万人以上の利用者がおり、日本人の3人に1人が利用している計算になります。この圧倒的な集客力により、商品の回転率が高いという特徴があります。
また、FBA(フルフィルメント by Amazon)というサービスを利用すれば、商品の保管、注文処理、出荷、配送、決済、返品対応まで全てAmazonが代行してくれるため、仕入れた商品をAmazon倉庫に送るだけで、あとは自動的に販売が進みます。2週間ごとに売上金が振り込まれるシステムも、キャッシュフローの面で助かります。
ただし、FBA利用には各種手数料がかかり、在庫の保管期間が長引くと追加料金が発生します。また、返品リスクや商品の劣化リスクも考慮する必要があるため、仕入れの際は慎重な判断が求められます。
収益化までの道のりとリスク管理
せどりで安定収入を得るまでには、相応の時間と努力が必要です。「30日で簡単に稼げる」といった誇大な表現を目にすることもありますが、実際には以下のような段階を経ることが一般的です。
最初の1〜2ヶ月は学習期間として、市場調査の方法、適切な価格設定、信頼できる仕入れ先の開拓などを学びます。
その後2〜3ヶ月は試行錯誤期間として、小規模な仕入れで経験を積みながら、どのような商品が売れやすいか、利益率はどの程度確保できるかを実践的に学びます。収益が安定し始めるのは通常3ヶ月以降で、月収20万円以上を安定的に稼ぐには、半年から1年程度の経験が必要とされています。