「人を増やす」話で、もう一つが外国人の話です。私は、今の日本の外国人政策は最悪だと考えています。建前では、移民政策はとらないといいながら、現実に多くの外国人労働者が日本に入ってきています。建前を守るあまり、「こない」前提なので、入国の審査ができず、不法に就労・滞在するような外国人が増え、「いない」前提なので、日本社会に溶け込むためのケアもできません。
私は、日本に一定の外国人は必要であることを認めた方がいいと考えています。その上で、どういった技能・能力・背景を持った外国人を受け入れるのかを決め、適正に受け入れ、一度入国した外国人には、日本社会に溶け込み、成功し、貢献してもらえるように応援する仕組みまで作るべきだと考えます。
具体的には、出入国管理庁のような受け身の組織ではなく、外国人庁というような組織にして、受け入れ外国人を5年ごとに計画を立て、実際に入国した外国人の技能・能力・背景とその後の経過を追い、次の計画に生かす。世界的に人材獲得競争が起こるなかで、ターゲットとなる国を特定し、現地大使館とも連携をして積極的なリクルート活動をするような組織を作る方が、結果的に、わが国にとってプラスではないでしょうか。