狭い駐車場にピッタリ入庫するのが苦手だ、という人でも安心なトンデモ自動車が開発されました。
この奇抜で斬新な一人乗りの電気自動車は、イタリアの職人アンドレア・マラッツィ(Andrea Marazzi)氏によって、旧型フィアット・パンダをベースに完全手作業で改造されたものです。
驚くべきはその横幅、なんと50センチメートル。
これは世界最狭クラスの乗用車であり、現在ギネス世界記録の申請準備中の注目作でもあります。
では、この驚異の“激細”パンダがどのようにして生まれ、何を目指しているのかを詳しく見ていきましょう。
目次
- イタリアの小型車「フィアット・パンダ」を改造!“超絶狭い”改造車が誕生
- 「世界最狭」のフィアット・パンダはどのように作られたのか
イタリアの小型車「フィアット・パンダ」を改造!“超絶狭い”改造車が誕生

まず、もとになったフィアット・パンダについて少し紹介しましょう。
フィアット・パンダは、1980年に初代モデルが登場して以来、世界中で販売された人気の小型車です。
名称は動物の「パンダ」にちなんでいます。
シンプルな設計と実用性を重視したこの車は、イタリアの著名な工業デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロによってデザインされ、都市部でも田舎でも使いやすい“庶民の足”として広まりました。
オリジナルのフィアット・パンダの全幅は1460mmであり、もともとコンパクトでしたが、今回紹介する改造版はその1/3、たったの500mm(50cm)という驚異のスリムさ。

これは一般的な人間の肩幅くらいの寸法です。
外観は元のパンダの面影を強く残しつつも、全体がシャープにそぎ落とされたようなシルエットに。
幅があまりに細いため、後ろ姿はまるで船の船首のようなユニークな形状となっており、夜間走行用のヘッドライトは中央に1灯のみが搭載されています。