シーズン前半は攻守ともにかみ合わず、一時はJ2自動降格圏の18位にまで順位を落としたFC東京。ここまでチームを低迷させている要因は「守備の脆さ」ではないだろうか。現時点で総得点「24」はリーグ13位だが、総失点「31」はワースト3位である。

この状況を打破すべく、クラブは6月に大型補強を敢行。昨シーズンのルヴァンカップ得点王(当時はアルビレックス新潟所属)であるFW長倉幹樹を浦和レッズから期限付きで獲得したほか、ベルギーのロイヤル・アントワープに移籍したGK野澤大志ブランドンの後釜には、アル・シャバブ・サウジ(サウジアラビア)からGKキム・スンギュを迎え、カタールのアル・ワクラSCからDFアレクサンダー・ショルツも獲得した。

残留争い同士の対決となった6月25日の横浜F・マリノス戦(0-3)では、挨拶代わりの移籍後初ゴールをマークした長倉。6月28日の横浜FC戦(2-1)でも1ゴールを挙げ、2試合連続ゴールを記録した。一方、守備に目を向けると、横浜FC戦でショルツが4バックの右CB(センターバック)で初スタメンに名を連ねている。PKの失敗はあったものの、対人の強さを見せつけるなど今後の活躍を期待させる働きを見せた。シーズン後半、連携が強化されれば盤石の守備が構成されそうだ。

名古屋グランパス 写真:Getty Images

名古屋グランパス

  • 順位:13
  • 勝ち点:27
  • 得失点差:-2
  • 6月の補強選手:FWレレ

昨シーズン、YBCルヴァンカップを制覇した一方、リーグ戦は11位と不本意な結果に終わっていた名古屋グランパス。4シーズン目となる長谷川健太監督の下、J1上位を狙うも開幕から6試合未勝利と厳しいスタートに。しかしその後、長谷川監督はチームの建て直しに成功している。5月3日に国立競技場で行われた清水エスパルスとのオリジナル10(※)対決に3-0と勝利。勢いづいたチームはそこから6試合負けなしと調子を上げていく。