■超視力を獲得する

(画像=イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI))

 装着者が非常に遠くまで見ることができ、さらにはコンピューターの情報を直接目に送ることさえできるコンタクトレンズが、2030年までに販売される可能性がある。

 中国の科学者らは最近、暗闇でも見えるコンタクトレンズを開発した。この新しいレンズにより、装着者はかさばる暗視ゴーグルを必要とせずに赤外線を見ることができるのだ。

 まさに「超視力」が獲得できる日は近いということだろうか。

■強化された感覚

 人間の感覚を強化するデバイスが市場に出る可能性がある。

 スウェーデンの多国籍ネットワーク・通信企業「Ericsson」の調査によると、デジタルリストバンドによって、近い将来、誰もがデジタル物体を「感じる」能力を得られる可能性があるという。

 先駆的な「サイボーグ」設計者たちはすでに、人間に超人的な感覚を与える装置をテストしている。

 起業家、トランスヒューマニスト、そして自称サイボーグのリビウ・バビッツ氏は、磁北を向くとそれを感知できる「Northsense(ノースセンス)」を開発した。

 一方、「トランス・スピーシーズ・ソサエティ」の創設者マネル・ムニョス氏は、頭の上に2つの「ひれ」を移植し、天気を「聞く」ことができるようにした。音は骨伝導によって頭蓋骨を通して伝わり、「泡の音」を通して天気を“聞ける”ということだ。

■“拡張メンタリティ”を獲得

 2030年までに、イヤホンなどのAI強化ウェアラブル機器により、誰もが拡張メンタリティ(augmented mentality)を獲得できるという。

 メタ(Meta)はすでにレイバンのメガネにAIを実装しており、グーグルはXR(拡張現実と仮想現実)用のオペレーティングシステムを設計している。

(画像=イメージ画像 generated using QWEN CHAT)

 コンピューター科学者のルイス・ローゼンバーグ氏は、これらの能力は AI、拡張現実、会話型コンピューティングの融合から生まれると説明しる。

「それらは、私たちが見ているものを見て、聞いているものを聞き、私たちが経験していることを経験し、私たちの世界を認識し解釈する強化された能力を提供する、身体装着型デバイスに搭載されたコンテキスト認識型AIエージェントによって解き放たれるでしょう」(ローゼンバーグ氏)

 2030年までには我々の大多数が、デジタルのスーパーパワーを日常生活に難なく活用できるようになるという。科学技術にによって我々が超能力者になる日はすぐそこまで近づいているようだ。

参考:「Daily Mail」ほか

文=仲田しんじ

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