「老化の逆転」を掲げ、年間200万ドル(約3億円)もの大金を投じて自らの肉体を改造するバイオ・ハッカー、ブライアン・ジョンソン氏。厳格な食事制限から息子の血液の利用まで、その常軌を逸した若返り法は世界中の注目を集めてきた。
シリコンバレーの起業家である彼は現在40代だが、その肉体は「37歳の心臓」と「18歳の肺活量」を持つという驚異的な結果を叩き出している。
しかし、その道のりは決して平坦ではなかったようだ。彼は過去に、自らの顔がボウリングの球のようにパンパンに腫れ上がってしまった「大きな間違い」について告白している。一体、彼の身に何が起きたのだろうか。
若返りのための脂肪注入が悪夢に
ジョンソン氏がその悪夢のような体験を語ったのは、自身のYouTubeチャンネルでのことだった。彼の顔が「爆発した」原因、それは「脂肪注入」だったという。
「プロジェクトの初期、私は厳しいカロリー制限を行いました。その結果、非常に痩せこけてしまい、顔の脂肪がすっかり落ちてしまったのです」
彼は続ける。「すると、どうでしょう。ものすごく老けて見えるんですよ。驚きました」。
若々しさを取り戻そうと、彼は自らの顔に脂肪を注入する施術を受けた。しかし、これが裏目に出る。
「脂肪を注入して、若々しい顔を取り戻そうとしたんです。ところが、重度のアレルギー反応を起こしてしまって。顔がパンパンに膨れ上がってしまった。予想をはるかに超える結果でしたね」
** ※パンパンに膨れ上がった顔の画像 **
午前4時半起床、1日5時間の超人ルーティン
彼の挑戦は、こうした失敗を乗り越えて続けられている。その日常は、もはやSFの世界だ。英国のテレビ番組に出演した際、ジョンソン氏は自らの「長寿プロトコル」の詳細を明かした。
「これから話すことは、多くの人にとってかなり衝撃的かもしれません」と前置きしつつ、彼は語り始めた。
「私は毎日5時間を、この長寿プロトコルに費やしています。朝4時半に起床し、目に光を当て、体温を測ることから1日が始まります。その後、1時間の運動、20分のサウナ、90分の高圧酸素療法、そして6分間の赤色・近赤外線ライトの照射を行います」
食事は午前11時までに済ませ、就寝は午後8時半。口にするのは大量の野菜、ベリー、ナッツ、種子、そして最高品質のエクストラバージンオリーブオイルだ。彼は自らを「人類史上、最も測定された人間」と称する。