The White Houseより

イスラエル・イラン戦争が泥沼の消耗戦の様相を呈している。航空兵力による攻撃の応酬は、本来であれば、管理しやすいところがある。しかし戦争を仕掛けた側のイスラエルが追求している目的が、達成困難なものだ。そのため終わりが見通せないまま、攻撃の応酬が続いている。

ネタニヤフ首相は、「どうやってアメリカを引きずり込むか」にとりつかれた精神状態にあるように見えるが、アメリカを引き込んだところで、それが決定的な突破口になるのかはわからない。

もちろんアメリカの参戦は、戦争の規模と性格を変える大きな不確定要素にはなる。だが戦争を終結に導く決定的要因になるかは、わからない。

2023年10月7日のハマスの攻撃に反応して苛烈なガザ軍事作戦を開始し、2年近くにもわたって継続している展望のないイスラエルの「泥沼」の戦争に、欧米諸国はすでに政治的に相当に引きずり込まれてはいる。欧米諸国は、イスラエルのために、失う必要のなかった威信を失い続けている。