釣り場にいく気が起こらなくても、ウィンドウショッピングみたいに釣具店を冷やかすのも面白い。必ずしも何かを買う必要はない。アングラーというのは釣具店にいくといつしか正気を失い、気が付くと手元の買い物籠に道具を溢れさせているものだ。
衝動買いは経済的によくないし、ストレス発散になるようで、あとから虚しさが訪れたりするものだ。

しかし道具の刷新でモチベーションアップというのはあり得る話かもしれない。十年一日同じロッドとリールを使っていると、別にそれで機能は十分でも、なんだか突然嫌気がさしたりするものだ。
ちょっといいリールを買う、新しい調子の竿を買ってみる、それをテストするために釣り場へ向かう…なかなか自然な釣り鬱の解消法といえよう。
釣りだけが楽しみじゃない
アングラーの人生の総量には釣りのウェイトがかなり重いことだろうが、当然のことながら釣りだけが人生ではない。ほかにやるべきことはいくらでもある。
美食を楽しむのもよい、カラオケに行くのもよい、ちょっと散歩して迷惑のかからないところでコーヒーと煙草をたしなむのもよい。何をしようとそれはすべて我々の自由である。釣りだけに縛られるのは、実は結構不自由なことなのかもしれない。

さて、そんなことを語ってみた筆者であるが、実はまだ今回の釣り鬱は抜けていない。どうしても腰痛が改善してこないこともあるので、今はそのせいにして、気分をそらしている。
だが最近新しい楽しみは増えた。生成AIを使っていろいろと画像を作ったり、撮影した魚の画像を批評させたりして遊んでいるのだ。次世代には必ずAIが来るので、今からこんなことで頭を慣らしておくのも悪くないだろう。
<井上海生/TSURINEWSライター>