ギザの地下に眠る、未知の回廊と空洞

 確かな技術的裏付けを得て、チームはついにエジプトのギザ高原、特にカフラー王のピラミッド周辺にその目を向けた。航空機と衛星からの体系的なスキャンによって捉えられたのは、岩盤の下に眠る複数の幾何学的な異常だった。

 特に驚くべき発見は2つ。1つは長さ20メートルを超える2本の平行な線状構造物で、未知の壁か地下回廊である可能性が指摘されている。そしてもう1つは、ピラミッドの東側に位置する、巨大で規則的な長方形の空洞だ。その深さと正確な配置は、これが自然の産物ではなく、意図的に造られたものであることを強く示唆している。

 ビオンディ教授は断言する。「検出された痕跡は、自然の地層や亀裂とは全く異なります。方位はほぼ完璧に東西南北を向いており、その対称性を見れば、誰かがこれを建設したことに疑いの余地はありません」。

ピラミッドの地下に眠る謎の巨大構造物、最新科学がその姿に迫るの画像3
(画像=画像は「YouTube」より)

エジプト史を書き換えるか?考古学の新たな扉

 チームは、発見された構造物が具体的に何であるかについて断定的な主張は避けている。しかしビオンディ教授は、ギザの建造物すべてが伝統的に言われる第4王朝時代のものであるという定説に、静かな疑問を投げかける。

「これらの構造物が古代エジプトと無関係だとは言いません。しかし、そこに秘められた技術や工学は、我々が知るその時代のレベルと一致しないように思えるのです。我々が見つけたものは、もっと古い時代のものかもしれません」

 もちろん、最終的な結論は地下の構造物を直接調査する考古学的な検証を待たねばならない。チームはすでにエジプト当局に限定的な掘削許可を申請している。もし許可が下り、物質的な証拠が得られれば、エジプトの歴史は書き換えられることになるだろう。

 科学界は慎重な姿勢を保ちつつも、この発見に驚きを隠せない。「まるでギザ高原のX線写真を手に入れたようだ」と、ある研究者は興奮気味に語った。

 砂漠の太陽の下、何千年もの間ピラミッドの地下で眠り続けてきた何か。人類は今、科学の力でそれを目覚めさせる一歩手前にいるのかもしれない。

参考:Espacio Misterio、ほか

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