●この記事のポイント ・シャープのスマホ「AQUOS wish5」、高いスペックながら3万円台前半という破格の低価格を実現 ・6.6型の大画面ディスプレイを採用し、耐衝撃性能、防水性能、防塵性能、80度の高温・高圧の水流への耐久性を備える ・生産体制の最適化や部品構成の見直しなどを積み重ね、高い機能性を実現しながらも低価格で提供

 6月26日に発売されるシャープのエントリースマートフォン「AQUOS wish5」。スマホのハイエンドモデルでは10万円台後半~20万円台が当たり前になるなかで、wish5は高いスペックを備えながらも3万円台前半という破格の低価格を実現。ネット上では「お値段以上すぎる」「これで十分」「こういうのが欲しかった」などと話題を呼んでいる。シャープ自身も「キャリアさんからの引き合いは非常に好調」「期待感を持てるのではないかと考えております」というほど前評判が上昇しているが、いったい、どのようなスマホなのか。そして、なぜ3万円台という魅力的な価格を実現できたのか。シャープへの取材を交えて追ってみたい。

●目次

ファーストスマホとしてお勧め

 そもそも、なぜ3万円台という低価格の端末を投入したのか。シャープは次のように説明する。

「wishシリーズはこれまでも幅広いお客さまに手に取っていただきたいという思いで開発してまいりました。また、グローバル展開も進めており、お手に取っていただきやすい価格で、年齢や国境を越えて幅広いお客さまにお届けしたいという思いで市場に投入したという狙いがございます。今回のwish5は堅牢性を維持しつつ見た目のデザインも刷新しておりまして、その雰囲気とともに中学生くらいの年代の方々にファーストスマホというかたちでお勧めできればと考えております」

 ちなみに同社は5月に開いた製品発表会で、日本では20代の多くがiPhoneユーザーであるという状況のなかで、より下の世代を狙って「そっちに切り替わらないようにする」と説明しており、親が子どもに持たせるスマホとして選択しやすい価格帯を意識している様子もうかがえる。また、グローバル展開としては、同社は現在、特に台湾、インドネシア、シンガポール市場での販売拡大に力を入れている。